ジャケット(メンズスーツ)のアイロンのかけ方
<追記>
2016年6月、新しく追加撮影しました。
![]() |
![]() |
---|---|
![]() |
![]() |
IPHONE4からハンディカメラに変えての撮影。
解像度も上がり、定点撮影とズームにより細部が見やすくなりました。
細かい説明は省き簡単な解説をしながら仕上げます。
肩馬付きアイロン台のみ使用します。
|
「家庭で出来るアイロンのかけ方」をする前と後の写真をご覧ください。
![]() |
![]() |
---|---|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
シワシワにさせるために軽く手洗い洗濯したジャケットです。
こんな状態になったら普通はクリーニング屋さんに持って行きますね。
僕もこの職人の世界に入るまではそうでした。
しかしご家庭でもここまでキレイにすることが出来ちゃいます。
ということはこまめにお手入れしていればずっとキレイなままということです。
特に背中部分(後身頃)なんて毎回ちょっとアイロンをかけるだけでバッチリ決まります。
お仕事先でもヨレヨレのジャケットよりビシっと決めたジャケットの方が気合いも入りますし、周りの方とも歴然とした差が付きます。
シャツとは違ってジャケットは生地が難しい場合が多いです。
それに裏地付きも多いので、アイロン掛けに少しだけコツが必要です。
それでも1回覚えてしまえば、基本的にはどのジャケットにも通用しますので是非がんばって覚えましょう!!
それではジャケットのアイロンのかけ方のポイントです。
① アイロンをする際に必ず当て布をする習慣をつける。(アタリの出ない生地であれば無しでOKです)
当て布はハンカチなどでもOKです。
② アイロンを押す力は生地の上を流す程度の力で。綿シャツとは違ってスーツなどのジャケットは特に圧力は必要ありません。
圧力をかけすぎるとアタリやコテビカリの原因にもなります。
③ アイロンをかける順番
袖
後身頃
脇身頃
前身頃
見返しラペル
衿
最後にハンガー吊りの状態で、アイロンし辛かった肩周り部分を蒸気でキレイに整える
それでは上の順番でアイロンをかけていきます。
・袖
袖部分はもしかしたら一番難しいかもしれません。
ジャケットの場合でもシャツと同じようにやはりアイロン台の端を利用した「落とし」を必ずやりましょう。
この動画で扱っているメンズジャケットの場合は、実際はジャケットの幅よりもアイロンの幅の方が狭いので「落とし」をする必要はないのですが、あえて「落とし」をしています。
肩部分はアイロン台(平台)でアイロンをかけるのはまず不可能です。
市販で販売されている肩馬、袖馬があれば可能です。
平台のアイロン台だけの場合は最後にハンガー吊りの状態で蒸気で整えます。
・後身頃 ~ 脇身頃
背中心の裏地キセ部分は最初にしっかり整えましょう。
最初にやっておくと表側からアイロンする場合にキセ部分がよれよれしません。
背中上側から下側へとアイロン台で無理なく押せるところをしっかりアイロンしていきましょう。
ジャケットの場合もシャツ同様、脇身頃もしっかりアイロンすることでジャケットの本来のシルエットがしっかり出てきます。
脇というのはカーブしている部分が多いので気をつけましょう。
・前身頃 ~ 衿
前身頃も後身頃、脇身頃と同じように上側から攻めて行きます。
アタリが出やすいポケットがありますので、当て布が一番役立つところです。
見返しラペル部分は、返り線(ラペルが返るためのクセ付け線)がアイロンでしっかり押されて作られているのが普通ですが、アイロンプレスの場合は蒸気を利用したクセ付けをします。
よってその返り線はアイロンで消しても構いません。
そちらの方が自然にラペルが返りますので美しく仕上がります。
裏地のみを最後にサラッとなぞってあげるだけで、表だけではなく裏もバッチリなジャケットの完成です。
居酒屋などで呑みに行ったときに、ジャケットをハンガーにかけるときなんか他の方とは一目瞭然の違いが出ます!
・ハンガー吊りからのちょっとしたテクニック
ジャケットの場合、この最後のハンガー吊りからの蒸気(スチーム)で整えがすごい大切だったりします。
ティファール製の最上位モデルだと工業用ボイラーに近い感じで蒸気が出せるみたいなので、それをお持ちの方でしたら正直それだけでジャケットはキレイに仕上るかと思います。
撮影で使用しているティファールは10800円(ビックカメラ)のアイロンなので最初だけ蒸気量は多いのですが、そのあとは通常の家庭用の蒸気量になってしまうので少し時間がかかります。
コツとしては蒸気で整えたい場所から垂直に下がった部分を左手でつまんで、軽く下に引っ張るような感じ(本当に引っ張ってはダメです。生地が伸びます)で生地を張って蒸気を当てるとキレイになります。
ここまでで以上ですが、おまけで「工業用アイロンによるアイロンプレス」もご紹介します。
![]() |
![]() |
---|---|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
・工業用アイロンによるアイロンプレス
工業用アイロンを使ってのジャケットのアイロンプレスというのは、もしかしたらインターネット上では初公開かもしれません。
クリーニング屋さんがジャケットをかけてるのがいくつかアップロードされていますが、シワはとっていますがシルエットまでは作っていません。
クリーニング屋さんとは業種がそもそも違うので当たり前ですが。。
アイロンプレスの場合はアイロンのみで全て仕上げるのが、やはり一番の特徴だと思います。
ジャケットでもトレンチコートでもウェディングドレスだろうとアイロンのみです。
そして「まるで人が着ているかのように」が基本です。
それでは。
このサイトに訪れたあなたが今より少しでもアイロン掛けを好きになってくれますように☆